JAMIS DRAGONSLAYER 27.5+ SPORT セミファットなスチールバイクを楽しみたい
Posted on Tue 06 March 2018 ( 2018-08-11 update ) in bike
新しいマウンテンバイク選び
2017年夏。王滝村で行われたセルフディスカバリーアドベンチャー・イン・王滝クロスマウンテンバイクを終えて、すっかりうちひしがれました。全然マウンテンバイクを乗りこなせていない。ダメダメじゃん!
新しいマウンテンバイクが欲しい。この状況を打破するためにも夢のようなマウンテンバイクはないだろうか。そんな感じで検討を始めたのでした。
CannondaleのF400を購入したのが2003年。実に15年前。当然のようにマウンテンバイクの各種規格は変わっており、今後を見越したフレームやコンポーネントが求められます。フレームから組み立てるより、完成車をベースにした方がお安くすむのも今時の傾向じゃないでしょうか。
ホイールサイズのトレンド
新しいマウンテンバイクを選ぶにあたり、まず、タイヤのサイズ。26インチは完全に過去のものになりそうです。
新しく完組ホイールを購入しようにも売っていません。タイヤも選択肢が少ない。26インチなんてジュニア向けかダートジャンプ用など特殊用途にしか生き残っていないようです。それか手組みですね。手軽さがなくなってきました。
将来性がないのならば26インチホイールにこだわる必要もありません。ホイールサイズの変更を決断しました。
トレンドとしては、26インチのあとは29インチ、ついで650Bや27.5インチがホイールサイズの主流とされ、現在は27.5+とふたたびの29インチあたりが流行りでしょうか。ホイールのハブがクイックリリースからスルーアクスルに変化して142mmOLDとなり、さらにBoost規格が登場してフロント110mm、リア148mmに。
しばらくはこれが主流になるんでしょうか。先がまったく読めないですが、数年くらいは維持されるのではないかと思われますので、今回はBoost規格のフレームを狙います。
エアボリュームの大きいセミファットタイヤなら、トラクションをかけて登るにも有利だし、タイヤの直径は29インチに匹敵するので29erホイールへの交換も検討できる。うん、潰しがきくんじゃなかろうか。
スチールバイクで骨太アドベンチャーを
いまどきのトレンドを考慮してセミファットのMTBを買うと決めたので、どのモデルが良いかの検討に入ります。
候補になるのは、JAMISのDRAGONSLAYER、ARAYA MUDDYFOX MFB、KONA UNIT X、KONA EXPLOSIF、KONA BIG HONZO、SCOTT SCALE、SCOTT SPARK、SCOTT GENIUSあたりでしょうか。
フレーム素材はアルミかクロモリで考えていて、とにかくセミファットバイク。できれば、クロスカントリー競技に適したものよりもツーリングに強いアドベンチャーバイクがいいなあとおぼろげに考えていました。
はじめに検討したのはKONAのUNIT。例年シングルスピードで販売されていて、非常に廉価だったのですが、なんと今年度は日本未導入。SRAM NX搭載のUNIT Xで検討するほかありません。UNITはフルリジッドでスライディングドロップアウト仕様。プラスタイヤも履けるのでシンプルながらもカスタマイズの楽しい自転車ですね。
あえて求めるなら、アラヤのMFBのようにフロントフォークに多少曲げが入っているとしなやかな乗り心地になるんじゃないかと思うんですけどね。非常に気になる自転車です。
ところが。KONAの自転車は今年は取り扱いが非常に少ない。諸般の事情とはいえ、ちょっと不安定な供給体制なので候補から除外しました。
SCOTTのフルサスもトラニオンマウントがいいなあと気になるも、UCIのXCOでニノ・シューターが勝利しまくりのバイクだけに、流行り物ど真ん中すぎるのでちょっと腰が引け、GENIUSあたりならどうだろう?重いかな?なんて思うも結局在庫があったりなかったり。相応の仕様を選ぶとなかなかお安くないということが見えてきたのでした。
そうなってくるととことんおやすいアラヤのMFBかJAMISのドラゴンスレイヤーというクロモリバイクに絞られてきた。
さらに詳しく調べていくと、MFBはセミファットに対応しているというだけで、セミファット化にはホイールおよびタイヤの交換など追加投資が必要。サスペンションフォークを取り付けるなら決して安いわけではない。
その点、必要最低限のものが装備されているのがJAMISのDRAGONSLAYER。まとまりがいいですね。
DRAGONSLAYERに乗ってみた
2018年5月の王滝が近づいてくるので3月に入って注文し翌週には納車していただいた。納期早い!
あとあとFOXフォークやGXイーグルにアップグレードすることを考えたら、DRAGONSLAYER PROがいいかなと考えていた。フレームカラーも鮮やかでいいものね。でも、限定品なのでこの時期に注文しても入手不可。見送りも考えたけれど王滝に乗る自転車が必要ということでSPORTを注文したのでした。
DRAGONSLAYERは非常にシンプルなマウンテンバイク。フレームサイズはSとMで迷ったけれどSを選択。カタログ上は身長で選ぶ適正サイズはMだし、街中を走るならMだなと思うけどSサイズ。なにしろ27.5+/29erのフレームは大きい。無理せずSサイズフレームを選ぶ方が無難でしょう。
SサイズもMサイズもジオメトリーに大きな差がなくて、ヘッドアングル、シートアングルは変わらないので、トップチューブの位置が変化するだけと言ってもいい気がする。となると取り回しやすい長さが選択基準になるので短いトップチューブを選んだという感じ。
スタンドオーバーもSサイズで773mmもあるので脚つくときのことも考慮しないとね。
27.5+のタイヤ。一般的にセミファットというと2.8か3.0のタイヤが選択肢になっているみたい。それ以外のサイズはあまりメジャーではない。DRAGONSLAYERにはVittoriaのCannoliというタイヤがついていた。
Vittoriaのサイトで確認すると、Cannoliは泥とか雪の上が得意みたいなことを書いてある。実際に走ってみて、アスファルトだとちょっと重い。いやちょっとどころじゃないか。すごく重い。タイヤ幅のせいかパターンのせいか。あらたにタイヤを調達して確認してみないといけません。太さ2.4くらいだったらそれほど気にならなかったんだけどな。3.0は重かった。
ただ、未舗装路に入ると途端に軽くなる。すごく路面をグリップしてアスファルト道よりも快適かつ速度も出る。なんだろうびっくりするくらい走りやすくてぐんぐん進んでいく感じがしてくる。これがセミファットの特徴というやつなのかなあ。
コンポーネントはシマノ製。前のON-ONEがSRAM NXだったので、シマノに乗り換えてみて非常に快適。SLXってこんなに良かったのか。
流行りのフロントシングル仕様で、フロント32Tでリアが11-46T。SRAM NXと比べてフロントに変化はないけれど、リアの最大ギアは42Tから46Tに変化した。
シマノの何がいいってシフターですよね。前後どちらからでも変速レバーを操作できるのが便利。スラムのレバーはこうはならないからね。いやならグリップシフトにしないとダメなのかな?
それと上位コンポのXTも気になるが、ルックスはXTよりSLXの方がいいと思う。特にクランクのカタチ。SLXは性能がそれほど悪いと思わないし、クロモリバイクらしく質実剛健路線でいくならばSLXコンポで揃えていくのがいいと感じた。
ポジション出しをしつつ、フレームの特性やタイヤの特徴を掴もうと街中を走ってみました。近所の山を登ってみたりしてみましたが、自転車の重量はやっぱりあるのかなあ。クロモリフレームだから重いというよりもホイールとタイヤの重さなのかな。タイヤの重さは特に感じる。これは交換したほうがいいのかな。でも、もう少し乗ってからの判断かな。
タイヤの太さって実はそれほど気にならなくて、以前2.4幅に乗っていた感覚とそれほど視覚情報に違和感がない。3.0くらいならほんと眼が慣れちゃうかも。パッと見た感じの姿はそれほどタイヤが太いと感じなかったり。
ハンドル幅はいまどき仕様なのでかなりの幅広。トレンドは680mm幅になりつつあるんでしたっけ?確かにこれだけの幅は必要ないのでいずれは幅を詰めてみたい。
それとあんまりハンドルまわりにゴテゴテとアイテムをつけるのは重くなるもとなので取捨選択を進めていきたいですね。とりあえずのサイコンとライト、ベルかなあ。
ぶらぶら散歩がてら試走を進めてみました。ちょっと距離を乗るのならば手を置く場所にひと工夫ほしいかな。バーエンドバーをインナー取り付けしてみようかな。街乗りするにしてもハンドルポジションのバリエーションを増やしたい。
マウンテンバイクに分類されるけれど、DRAGONSLAYERはツーリングバイクって言ったほうが正しいんでしょうね。軽くはないけれどよく走る自転車という感じです。
近隣100kmくらいならば自走で遊びに行くくらいの自転車に仕上げていきたいかなあ。ロードバイクでは辿り着けないようなところでもいけるんじゃないかな。いろいろ試してみたいかも。
DRAGONSLAYERでバイクパッキング
続けて、バイクパッキング装備を試してみました。トップチューブ上のバッグと大型サドルバッグを取り付け。中身はたいしたものじゃないんですが、取り付けて走るとどんな感じに自転車のバランスが変わるのかを試してみます。
トピークのトップチューブバッグは去年の王滝で使用したもの。MTB用として使うならばもう少し幅があってもいいのかなあ。大型サドルバッグはROSWHEEL製。いわゆる大手の製品ではないけれどそれほど出来は悪くない気がします。
舗装路から未舗装路まで多摩川を走ってみました。うん、よく走ります。結構気分よく走れます。低速でもタイヤのエアボリュームを生かして乗り心地がいい。
よくセミファットタイヤをして「ふわふわ」とした乗り心地みたいな表現を目にしますが、ふわふわってのは掴みどころがないというわけではなくて、風船をギュッと路面に押し付けるようにしているので、ベタっとしたグリップ感が表現として足りていないですよね。バランスボールに乗ってグリグリとやっている時のあのグリップ感。セミファットが登りや降りと相性がいいってのがよくわかります。
SDA王滝対策に装備変更
ひととおり試してみたら、2018年5月の王滝に備えて装備をかためます。
すべて組み付けた状態はこんな感じで予定。バーエンドバーの追加と、トップチューブバッグ、ハンドルバッグ、サドルバッグを取り付け。実際はもう少し削ってもいいけど、ひとまずのゴール。
リラックスして乗るときには腕をいっぱいに広げずに、ロードバイクのブラケットポジションくらいでハンドルを掴みたいので、グリップ内側にバーエンドバーを取り付け。
ちょうど小指側がブレーキレバーにくるので、このポジションのままブレーキもOK。ゆったり走るにはいいですねバーエンドバー。
ハンドルまわりにはバッグをふたつ。容量大きめのトップチューブバッグ。ファスナー位置がちょっと気にいらなくて、左右に寄せてくれるとかしてくれるともう少し使い勝手がいい。いまさら買いなおしても仕方ないので、買うならバイクパッキング用途でもう少しごついやつだろうなあ。
ハンドルとステムに取り付けたのはいわゆるスナックバッグ。ボトルを入れるのか行動食を入れるのかを決めていないけれど使ってみると便利。お値段リーズナブルなWahooのバッグを取り付けてみました。便利なことはよくわかったので、もうちょっと機能性のあるやつを導入してみてもいいかも。
サドルバッグは大きめサイズ。これも王滝で使用していて実績あり。大きくて重いプラスサイズのチューブを入れてパンク対応用に準備。セミファットのチューブは重いですねー。こりゃチューブレスも検討しないといけないかも。
SDA王滝参加
といった感じで2018年5月の王滝20kmに参加してきました。反省を生かしてさらに自転車をカスタマイズしていこう。