TCR ADVANCEDをR7000系105で11速化
Posted on Mon 05 August 2019 ( 2020-03-29 update ) in bike
TCR ADVANCED を105グループセットで11速化
あれこれと悩んだ末にGIANTのTCR ADVANCEDのコンポーネントをアップグレードすることにしました。選んだのは定番105。
2019年発売のシマノのロードバイク用コンポーネント105。品番はR7000系統となりました。完成車購入するのなら105がついたやつにしておけ!と言われるほどの定番グループセットにTiagra(4600系)から換装します。
コンポーネントを交換しようかしまいかで迷っていましたが、次のロードバイクはディスクブレーキを採用したものにしたい。そしてディスクブレーキ仕様なら12速化したUltegraにしたい。このように考えた時に早くても2021年、電動コンポーネントならば2022年に本格流通すると考えました。まだ数年あります。ならばリムブレーキの自転車をもう少し乗ってみよう思い至ります。
完成車付属のTiagraでも良かったのですが、いろいろと不満なところもあります。
- 165mmクランクを試したい
- ブレーキレバーの小型化
- ブレーキの効き向上
- 34Tカセットスプロケットの使用
身長からいっても170mmクランクで問題なく乗れますが、165mmがついているミニベロが乗りやすいんです。クランクが非常に回しやすい。ペダリング効率があがるならロードバイクにも試してみたいし、12速電動コンポーネント導入の前にも検証が必要だ。
それと、100kmくらい走っていると腕が痛くて仕方がない。変速のストロークが大きいのとブレーキが握りにくいことで腱鞘炎が悪化する。解消にはSTIレバーの交換が特効薬だというのは疑いようがないところか。クランクとレバーを換えたら11速化でディレーラーとスプロケットも交換だ。
なにより、12速コンポまで数年なら十分に元が取れそうだ。ディスクロードに乗り換えてもサブバイクとして乗り続けそうだし。
コンポーネントのアップグレードをしよう。
ということで、R7000導入に踏み切りました。
購入は通信販売を利用。4万円ちょっとでした。165mmクランクってあんまり流通していないんですよね。2週間ほどで手にすることができました。
R7000組み込み
シマノのウェブサイトにある販売店用マニュアルあたりを参考にして取り付けていきます。
作業自体の難易度はそれほど高くはないと思います。現物と図版をじっくり見比べて作業すれば大丈夫でしょう。でも、バンダイのガンプラの説明書なんかと比べると直感的ではないかも。ステップ毎に部位が微妙に回転していたりするので把握しにくい。思わぬところで説明書の制作スキルの差を感じてしまいました。
まずはTCR ADVANCEDからTiagraを取り外します。これは簡単。六角レンチで簡単作業。心配なのは内装されたワイヤー。インナーチューブを用意してみたものの必要なしだったみたい。ワイヤー自体を磁石で誘導してあげればスッと引っ張り出せる簡易さなので、いきなり全部外してしまっても大丈夫。さすがGIANTです。
組み付けは特に順番を考えずに作業。
シフトレバーとブレーキキャリパーは簡単な位置決めで仮固定し、ドライブトレインの作業に入ります。
ボトムブラケットの清掃後にクランクを取り付けします。クランクは2スピンドル仕様なので、ドライブ側を差し入れてから、反ドライブ側を取り付け。抜け防止のピンを忘れずに確認してクランク取り付けボルトをねじ込み。
続けて、フロントディレーラー、リアディレーラーを取り付け。六角レンチで締めるだけ。フロントディレーラーはプレートをつけてフレームを守るようにとされているけれど、TCRには干渉する場所がないように見受けられるので貼り付けせず。
ディレーラーを取り付けたら、マニュアルにしたがって調整ボルトでディレーラーの調整をします。ある程度調整してからチェーンを張るように指示されているのでそのように。
チェーンはフロントのアウターとリアのローの位置でディレーラーを通さずに張った長さに数リンク足した程度。ふむふむとチェーンの長さを調整していきます。
ひと通り作業が終わって感じること。これでチェーンの長さいいの?
アウターロー。ロングケージだから?もうパッツンパッツンに引っ張られています。
インナートップ。だるーんだるーんだるーんって感じでフレーム痛めそうです。
アウタートップ。あ、見慣れた位置になった。
インナーロー。これも見慣れた姿。
つまり、アウターローもインナートップも電動コンポーネントだと動作範囲外なので「ありえない」位置なんですよね。だからこの状態で正常の様子。
ワイドレシオに組むとこんなことになっちゃうのか。
グラベルロードの完成車でもコンパクトクランクに11-34を採用しているものはある。同じような状況なのかな。見てみたいものです。
あれ?あれれ?
よーく見るとリアディレーラーの組み付けが間違っている。ハンガーからアームが水平になるような感じじゃないとおかしいよね。そりゃチェーンがだるだるになるよな。
なんてのをこのあと気づいて修正。
どうりでホイールの着脱も大変になってしまったわけだわ。恥ずかしい間違いだけどそのままの記録として残しておきます……。
R7000 インプレッション
R7000を組み込み完了したのでテスト走行。問題なし。快適。思った通り。
最高ですね。
月並みですが、Tiagraの4600系からコンポーネントを換装してみての感想です。
ST-R7000
評価ポイントはレバーの握りやすさと操作しやすさに尽きるかと思います。
対ST-4600比として、変速に要するレバーストロークは小さくなっており、手首を捻り込む動作は少なくなっています。ロングライド後半で発生する腕の疲れを減らすことができるでしょう。
また、ブレーキはブラケットポジションからでもすぐに動作させることができ、ブレーキをかけるために握りを確かめながらといったことはなくなることでしょう。
BR-R7000
シフトレバーとあわせての評価となりますが、ブレーキの効きは向上しています。Tiagraのブレーキは決して悪くはありません。適切に調節すれば十分に動作します。評価すべきは動作のスムーズさと操作性の向上といったらよいでしょうか。
また、28cに対応するクリアランスについては、あまり実感できず。現在25cを履いていますが脱着については確かに向上していると思います。問題がないからあまり目立たない変化かもしれません。
FC-R7000 165mm
170mmから5mm短くしました。フロントの変速性能は劇的に向上したと感じます。Tiagraの場合、インナーからアウターに変速する時、ぐにゃりとした手応えがありました。これがTiagraのクランクアームのまま105チェーンリングに替えてみてぐにゃり感がなくなりました。R7000への変更でさらにスムーズになり、グイで変速してくれます。
変速性能を高めたいならチェーンリングの交換が一番ですね。
クランクアームの長さについては、目論見どおりといった感じです。しばらく走ってみても回しやすい。ただ、ポジションも変化してしまうので適切な位置がまだ見つけられていません。もう少し時間が必要かも。
CS-HG600-11 11T-34T
カセットスプロケットは32Tまでは試してみたことがあるので、11T-28Tも用意していますが、さらに大きな11T-34Tを採用。ギア比1を実現したのでヒルクライムも楽になるはずと考えますが、そんなには甘くない。根本的な走力は必要。
上位のスプロケットも試してみたいけれど、もう少しギア比の適切度合いを探ってからにしていきたい。
CN-HG61
ピンで固定してみたけれど、クイックリンク方式がやっぱり楽なので、次回からはそちらにしよう。
FD-R7000
変速性能の変化より、組み付けの変化が劇的に違う。インナーケーブルをぐいっと引っ張りながら固定していた頃に比べたら調整機能がついたので手順をしっかり覚えていけばビギナーでも調整できることでしょう。
RD-R7000
ロー側、トップ側の調整さえできてしまえばいいものなので、慣れさえすれば調整は難しくない。Bテンションボルトもよっぽどひどいことにならなければ大丈夫。
留意すべきはワイヤーの端部が変速によりホイールに向いてしまうので、長くカットしてしまうともれなくホイールに干渉することになる。キャップつけていないうちにやってしまうとワイヤーがバラバラになってしまう。……なりました。
ロードバイクに馴染んでしまうと105は入門グレード扱いになってしまうけれど、十分に良いコンポーネントです。使い勝手は洗練されており、週末ライダーに最適です。これ以上を望むなら軽量化したいなどレース用途になるでしょうか。
たぶん油圧ディスクブレーキ式のR7020あたりは非常に使いやすいだろうと想像します。
TCR ADVANCEDのアップグレード計画
ホイールをフルクラムのRacing 3に交換し、コンポーネントをR7000系105に替えました。コクピットまわりはDedaのZero 100 80mmステムと440mmハンドル、FizikのArioneにしています。
ひとりで走ることが多いのでちょっとディープリムホイールに興味がありますが、それはディスクロードに乗り換えてからの投資かな。悩ましいな。
あわせて、アウターケーブルやバーテープをピンク系にしたので気分転換にはなりました。いい感じにまとまってくれたので、良い投資になったと自画自賛しておきます。