山田覚書

椿ラインと大観山と箱根旧街道 神奈川県サイクリング

Posted on Mon 04 January 2021 ( 2021-01-07 update ) in bike

はじめての輪行

今回は輪行しました。いつもクルマだったり自走だったりで輪行する機会がなかったので初の輪行。事前に手順は頭に入れておきましたが、ぶっつけ本番で輪行してきました。なんとかなるものですね。それほど難しいことではないと思いますので今後はもう少し積極的に利用しようと思います。

そんな様子は「はじめての輪行」にまとめておきました。

椿ラインをヒルクライム

土肥実平

東海道線の湯河原駅で輪行を解いたらヒルクライムスタートです。駅前ロータリーにある立像の前で支度をします。

湯河原駅には土肥実平の像があるんですね。

あれ?土肥氏って伊豆の土肥が本拠じゃないの?湯河原に地縁があったっけ?

調べました……。

え?伊豆にある土肥は土肥金山の土肥で武家の本拠とかは関係ないだと……。

ええ?土肥氏は湯河原や真鶴が本拠だって?

土肥氏館の跡が駅の裏の城願寺なんだ。

完全に勘違いしてました。そもそも土肥実平の読みが「といさねひら」だと思ってたけれど「どひさねひら」のがポピュラーみたいとか。2022年の大河ドラマにも登場だものね。

本題を前に閑話休題になってしまいました。

朝8時に自宅を出発して新幹線と東海道線で輪行。支度ができたのは10時。2時間で湯河原駅までこれるのか。やっぱり輪行って便利なんだな。クルマでもこれるけれど運転の手間とかあるものね。そもそもクルマじゃ2時間で湯河原に着かないんじゃないかな。

駅前の県道75号線が今回のヒルクライムルートです。

駅から少し走るとコンビニがあるので水や簡単な食事を調達してから登り始めます。一本道なので迷子になることはないでしょう。大観山と書かれた道路標識を頼りに進むだけです。簡単。

Strava: Tsubaki-Line and Hakone

椿ラインのヒルクライムとしての難易度は低めだと思います。登れます。少なくともヤビツ峠よりも斜度はゆるく感じましたが、似たようなものでしょう。

違いがあるとすれば距離かな。ヤビツ峠は住宅街を抜けて徐々に山に入っていきますが、椿ラインは温泉地を抜けて徐々に山に入っていきます。そして長い。斜度はゆるいけれど距離があるせいか、ちょっと飽きてきます……。初見だと退屈に感じるちょっと手前くらい。

湯河原駅からしばらくは温泉地らしい街並みが続きます。この眺めってスピードによって変わりますよね。徒歩だと旅情を感じて、クルマだと温泉街って気分になり、自転車だと生活を感じます。観光地としての建物に目がいきがちですが自転車だと普通の生活が垣間見えてくるんですよね。

徒歩はスピードが遅いためかじっくりとみることになりますが、この場合の視点は旅館だったり老舗のお店だったりで土地ならではなものに目がいくので、旅情ってのは一番感じるはず。

クルマだとあっという間に景色が過ぎていくので特徴的なものが視界に入ります。旅館の看板だったり、お店の前の人だかりだったり。まとまった印象だと「温泉」って感じになっていきますよね。

では、自転車はっていうとやっぱり建物やお店に目が行くんだけれど、その合間にある路地の先にある家屋だったり、納品のクルマだったりが印象に残ってくる。たぶんそんな違いがあるんだろうって思ってます。自転車ならではの景色ってのがたぶんある。

湯河原温泉を抜けると奥湯河原。湯河原の駅から約5kmです。のんびり走ってたら1時間くらい経ってた!ここも温泉街なんだけれどもちょっと寂れてくる。いや寂れているのとは違うかな。落ち着いた温泉街になってくる感じ。

奥湯河原温泉からはヒルクライムが本番って感じで椿を眺めながら登ります。

約12.5kmくらいのぼります。これだけでヤビツ峠くらいの距離があります……。アネスト岩田スカイラウンジに到着したのが出発から3時間20分。奥湯河原までに1時間もかけていたので2時間以上かかっています。途中でサイクルコンピュータの電池がなくなってしまったのでスマホ計測に切り替えました。

のんびり走るのが好きなので時間がかかるのはいいけれどちょっと飽きてくるのは当然といったところかも。

椿ライン紅葉1

椿ライン紅葉2

椿ラインカーブ

椿ライン展望

ルートはこれといって特別な感じはありません。なにせ県道ですから。眺望はよくなってくるのはゴールのスカイラウンジ手前からですね。途中で上を眺めてみても「あそこまで登るのかぁ」って感じの景色です。

スイスイっと登っていくならギリギリ退屈しないくらいの距離感だと思うので、ヒルクライムビギナーと楽しく会話しながら登っていくならちょうど良い気がします。走りやすいです。

芦ノ湖から畑宿、箱根旧街道

大観山

3時間超かけて登ってきましたので定番スポットで撮影します。うーん、スカッと晴れていないのが残念。やっぱり晴れを狙うなら冬場かな。暑い時期はいやだものな。

「大観山」って「だいかんやま」って読んでいたんですが「たいかんざん」なんですね。画家の横山大観がたびたび富士山を描いていた場所だから大観山だということですが由緒書きっぽい記事があまり見つけられず。本当なのかな?

1,011mと書かれた案内がいいですね。ぜひ富士山をフレームに入れてみたい。足柄峠とどちらがいいんだろうね。

アネスト岩田スカイラウンジ

アネスト岩田スカイラウンジのカレー

すでに13時を過ぎてしまったのでアネスト岩田スカイラウンジで食事をとります。うちの近所にアネスト岩田があって、今回の目的地にアネスト岩田があるという不思議な巡り合わせにニヤつきながらカレーを食べました。

揚げたての揚げ物は美味しいんだけど、カレーがいまいちだな。ちょっと酸味があるというか酸っぱい感じがしないでもないなあ。たぶん業務用レトルトだとは思うんだけど。次回は麺類食べてみよう。

スカイラウンジは、ネーミングライツを購入したアネスト岩田の名前が冠されています。ちょっと前まではマツダでしたね。アネスト岩田といえば優秀なコンプレッサーのメーカーです。プラモデル愛好家にはおなじみのメーカー。クレオスはアネスト岩田のOEM品だったような。

スカイラウンジにはヤマハの二輪車も置いてあるんですよね。セローが置いてあったときは良かったなあ。じっくり見ちゃいました。

昼食を済ましたら、そそくさと下山します。

だって、のんびり登っていたら14時ですよ。あと2時間もすれば陽が暮れてしまう。急がないといけません。

東京箱根間往復

県道75号をさらに進むと元箱根です。ここからは降りなので安全第一でいきます。登りよりも降りの方がスピードがでますし転倒の時のダメージは大きい。

いくらもせずに元箱根に到達すると箱根駅伝の往路ゴール・復路スタート地点。ちゃんと目印があるんですね。

芦ノ湖

さらに奥に進むと芦ノ湖の看板があります。のんびり眺めてみたいですが、ボケーっと眺めるほどのものでもないので、国道1号線を箱根湯本方面に向かいます。

元箱根から見えてくるのは海賊船もありますが、箱根神社の鳥居。ほえーっと眺めつつ、右折して畑宿入口の交差点に向かいます。この交差点に至る坂がちょっときつい。スカイラウンジでひと休みして、だらだらと降ってきた身体が思うように動かない。身体冷え切ったのかな。

交差点を直進方向に進み、県道723号に入ります。旧東海道、箱根旧街道を利用します。そのまま1号で進むこともできますが、国道1号最高地点なんて登りが待ち受けているのでパス。それに箱根旧街道なんて登ることはなさそうなので、せめて降っておこうかと。

すぐにお玉ヶ池。お玉という女性が由来なのは察しがつくけど、あとから調べたらこれまた悲しいお話だこと。

陽が暮れるからということで先を急ぎます。

だがしかし。

なんか路面に紫のツヤが見える。

BRIKOのトラマレンズで眺めていたらそう見える。これって凍結しているってことかな。少なくとも湿っているのはまちがいないぞ。陽は当たらない谷間だし、凍結手前まできてると見たほうがいい。気持ちよくダウンヒルなんて危険極まりないぞ。

この先には「猿すべり坂」に「七曲り」とスリップの危険がてんこ盛り。

やばい……。

やばい……。

やばい……。

慎重に降りました。この時期の箱根は慎重に走らないとね。

ゆっくりゆっくりで畑宿の集落に到達。ここまでくれば大丈夫。

そして「天山湯治郷」の看板。賑やかになってきた。ここって「天山露天風呂」って呼んでたところか?とか考えながら湯本を目指す。

よしよし。

箱根湯本駅

箱根湯本駅の先で東海道に合流。あとは小田原駅を目指すだけ。ざっと6kmくらいでしょうか。のんびりクランクをまわして到着。出発してから5時間30分。走っている時間は4時間程度ですがなかなか充実したルートだったかもしれない。

小田原駅まで輪行してというパターンはなかなかに応用がきいて、足柄峠に抜けたり、山中湖に行ったり、三島に向かったりと使えます。朝のラッシュ時間帯の横浜市内通過って結構神経使いますからね。今後も活用しよう。

小田原駅ではささっと支度して人生二回目の輪行をして帰宅しました。